Day1726 2018.7.31 カイアファール2日目
モォ〜…
ガバッ…
牛の嘶きで目が覚めた。
気付けば、テントの中に朝日が入り込んでいた。
慌てて身の回りを確認する。
洋服は着ている。
タローくんは隣で寝ている。
盗られたものは…無い。
はぁ……よかった。。
昨夜の恐怖は杞憂に終わった。
テントの入口を開け、外の空気を吸った。
目の前には自然しかない。
牛がムシャムシャと草を頬張り、尻尾を左右に揺らしている。
伸びをしながら身体いっぱいに空気を吸い込むとお父さんがやってきて、寒いから家の中に入りなと言ってくれた。
小屋とも呼べる小さな家の中に入ると思ったよりもスペースが広く、家の中で火を焚いているので、とても暖かかった。
牛の革の敷物に座るとバンナ茶と勝手に呼んでいる、木の実なんかを煮た汁を出してくれた。
一口飲むと身体が暖まった。
その暖かさを感じる反面、昨日疑ってしまったコトが胸に刺さる。
そんなコトは露知らず、お父さんたちはズダ袋を細かく解いて、それを編み直して縄を作っていた。
日常生活で使うらしい。
家の中で暖まっていると、タローくんも起き出してテントから出てくるのが見えた。
入口から手を振ると気付いたようで、コチラにやってきた。
「昨日ヤバかったっすね。。起きたら隣に居ないから、どこに行ったのかと…」
「まだ寝てたから、そっとしといたんだけど、やっぱり心配したよね。昨日はホント怖かったな。。あまりにも状況が状況だったからさ。」
「俺たち何も情報が無いまま来ちゃいましたからね。心配し始めたら、どんどん怖くなってきて…それにめちゃくちゃ寒いし眠いし。。」
「うん、これからはホントに気を付けよう。まだアフリカ縦断も始まったばっかで3ヶ国目で先は長い。今回は心配し過ぎただけで終わってよかったけど、ココはアフリカなんだよな。心配し過ぎるくらいじゃないと何が起こるか分からんし、起こってからじゃ遅いもんな。」
「そうっすね。本当何も無くてよかったっす。」
世界中、どこでも記憶無くすくらい飲んで遊んでってやってきたけど、ココはアフリカ。
ヨーロッパやアメリカとは、どうしても違う。
強盗や拉致なんかの悪いウワサもよく聞く。
南米や中米に行っても無事だったのは、旅の中で自然に身に付いた危機管理能力のおかげだったんだろう。
旅をしてない人には、ただの心配性に見えるかもしれないけど、旅中はそれくらい色んなケースを想定してないといけない。
何か起こってから考えてたら、取り返しのつかないコトになる。
たっぷり遊ぶには、まず自分の身が安全で健康でなきゃね…!!
そうこうしているとガイドがやってきた。
「テント畳んで、荷物まとめたら出発するぞー!!今日はバンナ族とハマル族の集まるマーケットに行こう!!」
今日は週に1度のマーケットの日らしい。
お世話になったバンナ族のみなさんに挨拶して回った。
「おー、出発か。そうかそうか、来てくれてありがとうな!!いつでもまた来るんだぞ!!いつでもだ!!」
猛烈にウェルカムな言葉をかけてくれるおじさん。
ただ、このおじさんと絡んだ記憶がほとんど無い。笑
そして、1番お世話になったお父さんに挨拶。
急にオレが持っていたペットボトルの水を手に取り、口に含んだ。
むむ…何かの儀式か??
出発の儀式って感じで、ブハァァァァって毒霧みたいにやられたりして…
お父さんはゴクゴクと水を飲むとペットボトルを突き返してきた。
あれ…飲んだだけ??
そう、飲んだだけでした。
特に言葉も無く、アハアハ…と所在無い気持ちをぶら下げて村を後にしたのであった。
迎えのトゥクトゥクが来れるところまで山を下って、トゥクトゥクに乗ったらマーケットへ!!
ガタガタの道を飛ばして辿り着いた場所には民族系の人がチラホラ。
どうやらマーケットが始まるまで時間があるらしいので、朝食兼昼食。
もちろん安定のインジェラ。
ただこのインジェラ…というか肉が美味かった!!
コリッコリでジューシーでたまらん!!
こんなに美味い肉は久々に食ったぞ!!
モリモリ食べてしまった。
食事を終えて、コーヒーを飲んでいるとボチボチマーケットに行こうかという話になった。
このアルドゥバのマーケットはハマル族とバンナ族の村の中間に位置しているそう。
こっちからハマル族。
こっちからバンナ族が来るそうだ。
まず向かうのは女人禁制のアニマルマーケット。
アニマルマーケットでは牛やヤギ、羊などが売買されているそう。
あ、リアルドナドナ。。
たくさんの家畜たちがココで売買されていた。
普段、民族の人たちって税金がかからないらしいんだけど、ココだけは税金がかかるんだって。
牛1頭連れて帰るのに10ブル(約40円)。
羊やヤギは1頭につき5ブル(約20円)。
とんでもない数の牛やヤギたち。
足下には大量のう○ちたち。
もう何もかもに圧倒されてしまう。
民族の人たちも多くて、それにも圧倒されてしまう。
そして、突然起こるケンカ。
何か揉め事があったみたいで、おっさんたちが取っ組み合いをしている。
牛も角を交えて戦う。
もう何もかもがスゴい。
また変なところに足を踏み入れてしまったなぁ。。
一通り見て、雰囲気を感じられたので、今度は日用品を売っているマーケットへ行くコトに。
この子たちは結婚式へ出向くらしい。
カメラを向けたら、物凄い形相で「金よこせぇぇぇぇぇ!!!!!」って言ってきて怖かったよ☆
女性たちがメインで居るマーケットに入ると、まず並べられていたのは土産物。
確かにチラホラと白人旅行客の姿が見えたので、買っていく人も居るんだろう。
オレも民族楽器を手に取ってみると「それは800ブル(約3,200円)だ!!」と結構な値段を言ってきた。
めっちゃちゃっちいし、エチオピアの物価を考えると高すぎるので、普通に引き笑いをしてしまった。
「いくら払いたいんだ!!」と謎の上から目線を無視すると一瞬で200ブル(800円)になった。
それでも買わないんだけど。。
マーケット内を歩いているとガイドに手を引かれ、少年たちの前に連れて行かれた。
彼らは嫁探しにマーケットに来てるんだそう。
このマーケットは週1回開かれるんだけど、ただ物の売買をしているだけでなく、情報の交換や共有をする社交の場にもなっているんだと。
そして、ココで未来の花嫁を見つけるのがスタンダードなんだって。
だから、マーケットの時には、こんな風にオシャレして来るんだと。
確かに見回してみるとオシャレな格好の人が多いコトに気付いた。
というか、民族いっぱい。
あっち見てもこっち見ても民族。
そりゃそうなんだけど、民族だらけ!!
もはやゲシュタルトが崩壊する。。
そろそろ民族にお腹いっぱいになってきて、珍しいと思わなくなってきてしまった。
ネズミ捕り売ってるコトの方に興味持ってしまう始末。
写真撮るなら金くれの顔。
民族お腹いっぱいの顔。
コレはバター。
食用としてだけでなく、髪や肌にも塗るらしい。
赤土と混ぜて髪に塗るので髪が赤いらしい。
あとローカルビアがあって試してみたかったんだけど、ガイドが「絶対に飲むな、やめとけ」と言ったので断念。
確かに変なココナッツみたいな器に入ったドロドロに発酵した白濁液は見るからに怪しい。。
でも、どこかのタイミングでチャレンジしてみたいなぁ。。
昨日から急にバンナ族の村に泊まって、マーケットで民族にまみれてって、もはや情報量が多過ぎて消化できないレベル。
胸焼け起こしそうだな。笑
そんなこんなでマーケットを見て回って、本日の宿へ。
昨日、到着して荷物を置いた売店の裏が宿だったみたい。
荷物の中身もチェックして、全部無事だったっぽい。
よかった。。
今後、人を疑うようなコトはしたくないかから、最初に必要な情報は聞いておくようにしよっと。
溜まっている洗濯物とシャワーを浴びよう!!
と思ったら、断水が始まったのであった。。
昨日も一昨日もシャワー浴びてないから浴びたかったのに。。
ダナキルの辺りから引いている風邪が一向に良くならないし、とりあえず身体を休めるコトにするか。。
明日は唇にお皿をはめている少数民族のムルシ族の村に行くぞ!!
To Be Continued →
コーヒー…10ブル
朝ゴハン…50ブル
ビール×2…30ブル
晩ゴハン…50ブル
合計…140ブル(約560円)
【女人禁制!!エチオピア少数民族の集まるマーケットに潜入!!】
【民族だらけ!!エチオピア少数民族の集まるマーケットに潜入!!〜第2弾〜】
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