Day162 2014.4.19 ナポリ10日目〜ローマ
気付けば10日もヨージさん、エマの家にお世話になってしまった。
ナポリもこんなに居るとは思わなかったなぁ。
トトや路上で会った人たちも面白い人たちばっかで、イタリア1危険な街と聞いてビビってたけど、すっかりナポリが好きになってしまった。
今回はカプリ島にも行きそびれちゃったし、有名なDa Micheleってピザ屋も行けなかったから、また戻ってこよう。
ローマで久しく味わってなかった路上の楽しさも久々に感じられたし、良い思い出がたくさん出来たよ。
何より1番の思い出は“洗剤詐欺”ですけどね!!
→Day156 【祝福しろ】洗剤詐欺に遭ったぞ…!〜他人の不幸は蜜の味〜
「スージーOさん行かないで下さいよ〜いつまでも居て、おいしい料理作ってくれて良いんですからね〜。」キュッキュッ
「フフフ、そうね。」シャリーン
そう言って、別れを惜しむヨージさんとお別れをして、駅に向かった。
気付けば、3月終わりに入ったイタリア自体も随分と長居してしまったな。
そう言っても、実際に足を運んだのはミラノとローマとナポリだけ。
旅に出始めた初期に比べて、移動のペースが完全に落ちてるなぁ。
元々、1カ所に長く滞在して、その土地土地の地元の人たちの生活を垣間見て、自分も地元の人たちの生活を体感してみたいって思ってたから、これはこれでイイんだけど。
それにしても、ちょっとゆっくりし過ぎたか。
やっぱり、まだ行ってない他の国も見てみたいし、このままじゃいつまで経っても世界を回り切るコトが出来ない。
それにイタリアはまだ行きたい所もある。
サクッとフィレンツェとベネチアを回って、イタリアを出よう。
KさんとスージーOさんと一緒にヨージさんたちの家を後にした。
カフェに立ち寄り、2人はローマから自転車を持ってきてたので自転車で、俺はバスでナポリセントラル駅に向かった。
バスを降り、駅周辺を目を光らせながら歩く。
自然と手にしていた三脚を強く握りしめていた。
理由はそう、御存知…洗剤を売りつけたタヌキ親父を探すためだ。
しかし、当然の如く見つかるワケもなく…
駅のホームに着くと、ちょうど電車が発車する所だったので、慌てて自転車と荷物を持ち上げて車内へ急いで乗り込んだ。
「危ない所だったねぇ。ニー」
「これで乗り遅れたら、また2時間は足止め食らっちゃいますからね。」
電車はナポリセントラル駅のホームを離れ、車窓から見える景観はビルが立ち並ぶ街並から木々が立ち並ぶ田舎町へと徐々に変わっていった。
「ところで、やっけん。この後はどうする予定ですか??ニーニー」
「ん〜…毎度のコトですけど、予定というものは持ち合わせてないので、分かりませんねぇ。。とりあえず、フィレンツェとヴェネツィア回って、クロアチアかスロベニアに抜けようと思ってます。」
「そうですか。。ニー」
通り過ぎる田舎町の光景は、いつの間にか現れた厚い雲により段々と薄暗くなっていった。
「なんだか雲行きが怪しくなってきましたねぇ。ニー」
「うーん…一雨来ますかねぇ。。」
「困りましたねぇ。これじゃ路上行けないかなぁ。ニー」
「ローマ着いて、今日路上行くんですか??」
「うん、洗剤が高くついちゃったからねぇ。ニー」
「そうですよね。。ボクも稼がなきゃなぁ。。」
「ところで、今夜ローマに着いた後はどうするんですか?ニーニー」
「いや〜全然決めてないですけど、どっかでwi-fi拾ってホステル探そうかと。。」
「そうですか。。ニー」
昨夜、夜更かししたせいで睡魔に襲われ、ウトウトし始めてしまった。
バタバタバタッ……
何かが窓に叩き付けられる音で目を覚ました。
先程から厚くなってきた雲が遂にこらえ切れず、雨をこぼし始めたようだ。
「いや〜遂に降ってきちゃいましたねぇ。これじゃ今夜は怪しいですねぇ。。ニー」
「ローマもこんな感じだったら、路上は厳しいですね。」
「ところで、やっけん。今後の大まかな予定ってあるんですか?ニー」
「ん〜…大まかな予定ですか…ミリアムに会いにイスラエルに行きたいんですけどねぇ。。忙しいらしくて全然メール返してくれないんですよ。」
「それはいつなんですか?ニーニー」
「5月の頭ですかねぇ。その後は6月の終わりに台湾に行こうかと友達と話してるんです。変なルートなんですけどね。」
「そうですか。ニー」
次から次へと景色が目の前の窓枠を過ぎ去っていく。
電車での長距離移動って久しぶりだな。
ここの所、カーシェアリングが面白くて、車ばっかの移動だったけど、こうして視界を流れていく景色も悪くない。
カーシェアリングと違って、ドライバーに気を遣うコトも無いから、その分幾分か楽だ。
空に敷き詰められた雨雲はいつの間にか、濃さを増し、遠くからは雷鳴が轟くようになっていた。
「カミナリまで鳴ってきちゃいましたねぇ。。ニー」
「今夜は路上ムリなんじゃないんですか??」
「う〜ん…とっても怪しいねぇ。。ニー」
「ボクはもう路上諦めて、作業日にしますよ。色々溜まってるんで。。」
「そうですか。ところで、今夜の宿はまだ取ってないんですよね??ニーニー」
「えぇ、まだ取ってないですけど。。」
「そうですか。ニーニー」
窓に映る景色は、次第に緑の多かった田舎町から灰色の雨雲と似たような色合いのビルの群れが見えるようになってきた。
「やっけん……今夜から一緒に暮らしましょう。ニー」
「んん??どういうコトですか??」
「一緒に暮らしましょう。家をシェアして。ニーニー」
「シェアですか??」
「はい、とりあえず1ヶ月。ニーニー」
「いやいや、突然そんなコト言われても…!」
「月250くらい出せますか??」
「250ユーロ(¥35,250)ですか??」
「はい。ニーニー」
「ひと月ですよね…??ひと月、路上行きながらだったらイケると思いますけど、手持ち100ユーロ(¥14,100)も無いですよ。」
「お金は後払いでイイですよ。払える時に。イケるかイケないかって言ったらイケるって事ですね??ニーニー」
「イケるかイケないかと言われれば、イケますけど。。」
「よし、イキましょう!ニーニー」
「いやいやいや、急にそんなコト言われても…!」
「だって、ノープランなんだよね??5月の頭にイスラエル行ければOKなんだよね??ニーニー」
「いやぁ…全くその通りですけど…」
「よし、じゃあ一緒ニー…」
「いやいやいや、第一、一緒に暮らすって言ったって、ドコで暮らすんですか??」
「もう物件は押さえてあるッ!心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!ニッ!!」
「兄貴ィィィッッ!!……って、いやいやいや俺の心の中はッ??」
電車は徐々にスピードを落とし、見慣れた街…ローマ、テルミニの駅に停車した。
「じゃ、そういうコトでOKですね??ニーニー」
「え、そういうコトって??」
「ローマに1ヶ月滞在!イタリア延長というコトで!ニーニー」
「え、ちょっ…そういうコトなんですか??」
「5月の頭にイスラエル行く前にローマで稼いでいってから行けばイイじゃないですか。サポートしますよ。ニーニー」
「確かに稼げれば、全然イイですけど。。」
「じゃ、僕はカギをもらいに行ってきますので、詳しい場所はスージーOに聞いてください!では後ほどッ!!ニーニー」
「え、ちょぉぉぉぉ……ッ!!」
「ま、そういう事よね。」シャリーン
「そういうコトってどういうコトですかぁぁぁ!!」
「フフフ………」シャリーン
ローマにもう1ヶ月滞在なんて考えてもみなかったぞ。
オイオイオイオイ…最近ペース落ちてきたと思ってた所なのに、ここでまた滞在かぁぁッ??
新しい場所で長めに滞在するかも…とは思ってたけど、まさかまたローマに戻って滞在するなんて…
同じ所に戻って…ってのは考えてなかったぞ。。
まさかローマに戻ってくるなんて…大体ローマに戻ってきたいなんて思ったコト無………
あったわーーーーーーーー!!!!!!
3月27日の俺、そんなコト思ってるるるるるるるるるぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!
「えぇ、意外とこういうの好きなんですよ。またローマに戻ってこれますように!そーりゃッ!!」
思いっきし発言してるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!
しかも、ご丁寧にトレヴィの泉にコインまで投げちゃってるぅぅぅぅぅぅ!!!!
俺ッ!3月29日の俺ッ!!
願いは思い続ければ、必ず叶えるコトが出来るって信じてるけど、願い叶うの速過ぎィィィィ!!!!
すべての道はローマに続くとは言うけど、俺、また、ローマッ!!
「コレってジョーダンとかじゃなく、マジなヤツなんですかッ??」
「マジよ。」シャリーン
駅の構内から出て、見上げた空は雲が敷き詰められたままだったが、いつの間にか降り続いていた雨は止んでいた。
To Be Continued →
Day162 すべての道はローマに続く…〜想いは叶う〜
2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
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