Day275 2014.8.10 ジュネーブ10日目
ついに最終日…
よし…今日で最後だ…
この戦いに終止符を…
前回まとめてパーミッション取れば良かったんだけど、持ち金が無くて今日の分まで取れなかったんだよな…
なんせパーミッションは1日20フラン。
14:00までに事務局へ行って申請しなくては。
疲れきった身体に鞭を打って会場へ向かった。
パーミッションの受付が終わる14:00になる10分前に事務所に到着したのだが、開いてない。
中に人が居たのでノックして聞いてみると今日は取れないと言う。
何で??日曜だから??
この前、聞いた時には日曜でも大丈夫って言ってたのに。
うぅぅ…せっかく早く起きて来たのに…
てか、パーミッション無かったら出来ないじゃん…!
こんなカタチで、この戦いが終わるだなんて…
仕方ないよな。
今日はもうお休み。
ありがとう、ジュネーブ祭り。
なんて、言えるかコノヤロー!
俺は大学で大事なコトを学んだ。
『怒られるまでは何をやってもいい。』
一部の先輩が言ってただけだけど。。
んで、実際怒られまくった…気がする…
まぁ、パーミッション無しでイケるトコまでイこう。
怒られたら、その時考えよう。
いつもの演奏場所へ行って、jack’s prideの2人とアクセサリー屋の人たちに挨拶をして、とりあえずのんびり。
もうみんな、祭りは昨日で終わったという感じ。
場所もメインの通りから中に入った所に移動して、人の通りもイマイチなので今日は消化試合といったところしい。
今日は長くなるだろうから、俺ものんびりボチボチと唄った。
祭り会場を見渡しても確かに昨日までとは勢いが違う。
家族連れがのんびり歩いている感じ。
ゆったりとした時間が流れている。
そこに革ジャン、ティアドロップの浅黒い男が現れた。
あ、怪しい…
「日本から来たのか??演奏してくれ!」
話してみるとイイ人で、彼はタイ人らしく近くのホテルでタイレストランのマネージャーをやってるとのコト。
家族が会場で屋台を出してるので、来たと。
彼も昔は音楽をやったり絵を描いたりしてたので、俺を見て懐かしくなったと。
今はビリヤードの大会に出て、割とイイ成績を出してるので、セミプロとして活躍しているらしい。
そんな彼の名前はケン。
俺の弦の状態が酷いのを知って、新しいの買ってきてあげるから、今度遊びにおいでと言ってくれた。
ウワサには聞いていたけど、タイの人ホントに優しいな。
その後もボチボチと休憩を挟みながらやった。
そしたら若い女のコに話かけられた。
まぁ、俺くらいのレベルになるとね…うん、仕方ないよ。
「もしかして、オーストリアのウィーンでもやってました??」
「うん、ウィーンでもやってたよ!」
いやぁ、俺もワールドワイドな男になったもんだ。
そろそろ、声を掛けられるだけで終わらなくなっちゃうのかな。
いきなり抱きつかれたり、キスされたり、抱いてくださいなんて言われたら困っちゃうなぁ。
「私、ナツコの友達なんです。ルームメイトで話聞きました!」
むむむ…ナツコなんて女のコ抱いたかな…記憶にないぞ…マズいなぁ……
「え…!あのナツコちゃん??高校生の!」
「そうです、そうです!ナツコ、やっけんさんと会って帰ってきた時興奮して話してくれましたよ!もしかしたら、そうかな〜と思って…!」
ウィーンで会った女子高生ナツコちゃんの友達だったか〜…!
おっと、女子高生は抱いてませんよ!
てか、そもそもこの旅の間1回もハレンチなコトしてないし…
ナツコちゃんはウィーンで路上してる時に会った女のコ。
まさか、彼女のお友達に会うとは!
「ナツコちゃんの友達なんだ!ビックリ!」
「私もビックリです!まぁ、彼女とはちょっとケンカしちゃってるんですけど…大した理由じゃないんですけど。。」
「そうなんだ〜若いからケンカの1つもすると思うけど、すぐ元通りになれるよ!」
ナツコちゃんの友達のアンジーちゃん。
ジュネーブにたまたま来て、ホント偶然俺のコトを見つけて、もしかしたらと思って声をかけてくれたらしい。
世界は狭い。。
いや、それ程俺の認知度が高まっているのか……
まぁ、それは無いけど、何とかバズらせたいな〜。。
いっちょ炎上させるか。。
アンジーちゃんと友達が1曲唄ってくれた。
若さが溢れてて元気もらったよ!ありがとう!!
ナツコちゃんと早く仲直りしなね!
その後ものんびりと続けて唄うが、22:00になると雨が降ってきてしまった。
結構な強さの雨。
急いで片付けて、ジャックの軒下に逃げ込んだ。
「これで今年もお終いだなぁ。」
そんなコトを呟いていた。
ジュネーブは7月8月くらいしか天気が良く無いので、こんなに人がいるコトは普段無いそう。
長い長い冬を越えてやってきた夏を精一杯楽しんで、また徐々に冬へと向かっていく。
普段は雪と風が吹き荒れる街で、この祭りは1年で一番人々が楽しむ時間だったのか。
少しは楽しむコトに貢献出来たかな…
「よし、パニーニ食べるか??ヤッケン、今日は一足先にオクトーバーフェスト始めるぞ!」
そう言ってパニーニとビールを出してくれた。
余らせてしまっても捨てるだけだから、今夜は飲もうと大盤振る舞い!
アクセサリー屋の人たちと一緒に軒下でパニーニとビールを楽しんだ。
ホント、イイ人たちに会えたなぁ。
いつも路上を始める前と終わった後に話をして、歌も迷惑じゃないと言ってくれるし。
他にもチュロス屋のおっちゃんも気にかけてくれるし。
でも、これも今日でお終いなんだよな…
せっかく彼らの輪の中に入れてもらえたと思ったのに。
そんあコトを考えていたら悟られてしまったのか…
「ヤッケン、どうしたんだ??浮かない顔して!」
「いやぁ、せっかくこうやって仲良くなれたのに今日でお別れだなんて寂しいなと思って…」
「そんなコト考えてたのか!俺らはいつでも友達だ!俺らも明日から違う街に行く。そこで商売をする。ヤッケンもまた違う街に行くんだろ??また別の場所で会えば良いじゃないか!」
「そうだね…俺も色んな所に行くし。また絶対に会おう!」
「フランスに来るんだっだら彼が色々紹介してくれるわよ!」
「名刺渡しとくから、いつでも連絡してくれ!」
みんなホントに良い人だ。。
こういう生活に慣れてるからってのもあるけど、こういう考えも悪くないよな。
会いたいと思えば、会いに行けばいいんだ。
拒む人はいない。
すべては自分の行動次第。
アクションを起こせばリアクションがある。
アクションを起こさなければ、何も起きない。
俺は俺の旅を続けるぞ。
今日のあがりは132.3フラン,15.77€(¥17,399)
みんなの片付けを手伝って、路上マジシャンのジョンと飲んでるKさんの所に合流しにいった。
ダヴィッドの所によったら、ジャックと同じく在庫処分という名目で10日間闘った祭りの終わりの余韻を楽しんでいた。
「ヤッケン!お前も飲んでけよ!」
「いいの??ありがとう!既にたくさん飲んでるんだけどね…!」
「ココではまだ飲んでないから大丈夫だ!」
「間違い無いね…!」
同じく10日間路上でそれぞれの技を見せていたパフォーマーたちもその場にいた。
みんな、それぞれ次の街へ向かう。
彼らはドコを目指しているんだろう。。
きっと明確な目的地なんてのは無いんだろう。
それでも、自分の気持ちの赴くままに、その場のタイミングの波に乗って人生の道を進んでいくんだろう。
人生の道にゴールや正解なんて無いのだろう。
みんな道や進み方は違うけど、否が応でも進んでいく。
それぞれの不安や葛藤と戦いながら。
俺は俺だけの道を進んでいく。
人がやらないコト、やれないコト、やりたくないようなコトをやっていく道を。
To Be Continued →
Day275 祭りの終わり〜それぞれの道へ〜
2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
メディア出演や執筆のお仕事はコンタクトからご連絡ください!
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