Day52 エヴァンゲリオンでいうミサトさん。

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Day52 2013.12.30 ブダペスト5日目


「フォアグラを温泉に入れたら溶けちゃう…!!」


ガバァッ!!

何だ何だ??


ジュディの寝言で飛び起きた。


何だ、寝言か。

フォアグラ、温泉に入れたらベタベタだよ…



というか、6:00に起きるって言ってたのに、既に時計は8:00を過ぎた所を指している。


「ジュディ、起きなくてイイの??」


「ジュディ!!」


「ふぁ…あぁ…S・H・I・T、やっちまったわ。」



慌ててドコかに電話を掛け、身支度を始める。

俺いるのにお構い無しで着替える。




「とりあえず、行ってくるから、ピサの散歩だけお願い!よろしく!」

そう言って、飛び出していった。


そうそう、“ピサ”というのはジュディが飼っている犬でなかなかのイタズラ娘。

まだ4ヶ月だから、しょうがないか。



それにしても、ジュディはパワフルだ。



例えるならエヴァンゲリオンに出てくるミサトさんみたいな人だ。

いや、まさにそのまんま。



シンジくんの気持ちがよく分かるなぁ。




昼頃、日記を書いているとジュディが友達を連れて帰ってきた。


「やっけん、彼はトミー。私のお皿を洗うために生まれてきたのよー!ヒャハー!!日本人のボーイフレンドとハンガリー人のボーイフレンドが鉢合わせねー!!ヒャッハー!!」



もう、この人のテンション、むちゃくちゃ(笑)



挨拶もそこそこに作業に戻ると皿洗いのトミーは皿洗いではなく、洗濯機を直していた。


皿洗いのトミーがなぜ、そのような異名を持っているのかという話にもつながるのだが、一つ余談をば…



そう、理由が全く分からないし、この世の光景としてありえるのか…はたまた成り立ってイイのか分からないが、写真を撮るのをためらう程に、ジュディの家のバスタブの中には、なぜか使用済みのお皿や鍋などがたくさん詰め込まれており、バスタブを占拠しているのだ。



もう、意味が分からない。



シャワーを浴びたくても浴びるコトが出来ないから、皿洗いのトミーさんよ、頼んだぞ!!



15分後くらいに、またジュディがバタバタと慌て出して、部屋を片付け始めた。


「新しい仕事のボスが来るコトになったの片付けないと!」


決してキレイとは言えない部屋なので、大掃除が始まった。


もちろん、俺も参加だ。

選択権などない。



ある程度片付くと電話が鳴った。


「今日、ボス来なくなったわ。別の日になったって!」


そうか…まぁ、片付いたし良かったんじゃないかな??



「じゃ、私次の用事があるから行ってくるね!」

トミーを連れてバタバタと家を出て行った。




ふぅ…一息ついて、トイレへ行くと、全く手を付けられていないバズタブを占拠しているお皿たちがこっちを見ている。



うわぁぁぁぁ……トミー!!



今日もシャワー浴びれないのか…俺が全部片付けたいよ。


俺が片付けようとすると頑に拒否するんだよな。


てか、ジュディ、あんた最後にシャワー浴びたのいつだよ…





さて、俺もライセンスを取得しに街に行かなければ…

バスに乗り、街へ向かった。



先日警察に教えてもらった場所へ行ってみたが「ココじゃない、隣の建物だ。」と言われたので、隣の建物へ。


「ココじゃない、この紙の住所の所へ行け。」


さっき降りたバス停のトコじゃないか。結構、歩いてきたのに…



渋々戻り、ドアを開けようとするが、開かない。

ちょうど、中から人が出てきたので、紙を見せてココで合ってるのか聞いた。


day52-1

張り紙を指差し一言恐怖の言葉を発した。




「CLOSE」




あぁぁぁ……やっぱりダメだったか!


1月2日に出直せだと…??


それまで路上出来ないなんて、死活問題だぞ!


これはもう腹をくくって、強行突破でいくか……??





1番人通りの多い所へ行き、強行突破。



よし、コインも入るし、警察も現れな……現れますよね……



3曲で終了。



事情を話し、「ドコか今日明日だけでも出来る場所はないか??」と粘ると「そこの広場でならやってイイぞ。」と言われる。

「保険として、あなたのサインが欲しい。」と言ったが断られた。


広場に移動するか。





う〜ん、何だかやり難い雰囲気。

微妙だなぁ。。

とりあえずやってみるか。



1曲で終了。



セキュリティに止められる。

「警察の許可もらったんですけど。」

「ココは警察じゃなくて、俺たち地域の治安部隊の管轄だ。警察とは別の組織だから、警察が何と言おうとダメだ。」



あぁぁぁ…もうやれる場所がない……



あ、ジュディと会った場所に行ってみよう。

ジョーさんが泊まってたホステルの向かいに飲屋街があり、ステファン・ヨーコさん夫妻に連れて行ってもらった場所。


きっとあそこなら何か起こるだろう。


腹ごしらえをして、20:00頃、人が飲みに繰り出すのを見計らって開始。

day52-2
大っきいピザとビールで¥200円しない!



お、意外とイケるかも。


コインの入りはイマイチだったけど、面白い人たちとたくさん出会えた。


浜松に住んでいたというハンガリー人の奥さんを持つ日本人の方にも会えた。

ブダペストで砂山町の名前が出るなんてね…!


その後もスペイン人のサラテレサと出会う。


21:30にセキュリティに止められて、本日終了。




メールをチェックするとジュディから『戻ってこい』とメッセージが入っていたので、家に戻るコトにした。

昨日、ラムを飲み干してしまっていたので、途中一緒に飲む用にラムを買っていった。

day52-3



家に戻るとジュディがピサを怒っている所だった。

「もう少しで自分のウンコで溺れ死ぬ所だったのよ!」


どんな状況だ…


「今から友達と会うから、すぐそこのカフェに行こう。」

「あ、これ昨日ラム空いてたから買ってきたんだ。よかったら一緒に飲もう。」

「ありがとう!頂くわ!」


ピサを連れて、カフェの前で1人の男性と合流。

カフェに入るも店じまいする所だった。


そんな状況でもジュディはすぐに人に話しかける。


コロンビアから来たアンジェラとセバスチャン。

近所に住んでるらしい。



店を出ると「じゃ、私行ってくるから!ピサの面倒見といて!」とリードを預けられ、一緒に飲むハズだったラムも持って行ってしまった。


オレ、何の為に帰ってきたんだ…


今日はまだコレといったイベントが起きてない。何か起こるハズだ…そんな予感がしたので、ピサを家に連れて行き、ギターを持って街へ繰り出した。




さて、飛び出したはイイが、ドコへ向かおうか…


ぼんやりと考えているとV系な兄ちゃんと男女の3人組と目が合った。

「ドコへ行くんだい??」

「いや、友達に放っとかれて、ドコに行こうか考えてるんだ。」

「まじか、俺らも友達が消えちゃってさ!」

「ドコへ行くの??」

「わからない。」

「じゃあ、俺も付いてっちゃおうかな。」

「そうしなよ!」


何だか面白そうな感じがしたので、付いていくコトにした。

ナンディとサンドルとライラ。



そして、見失った友達のミッシと4つ先のバス停で合流するコトが出来て、ナンディの家に向かった。

みんな、明るくて面白い。

ナンディの家に着くとメタル系のポスターが壁いっぱいに貼られていて、話が盛り上がった。

ナンディが描いたメガデスのキャラクター、ヴィック・ラトルヘッドがスゴく良く描けてて、メガデスのギタリスト、ディヴィッド・エルフソンも認めた証拠にサインが入っていた。


みんな、オープンマインドで、とても楽しい夜になった。


To be continued→

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