Day 514 2015.4.6 ラパス3日目
むかしむかし、あるところにというかボリビアのラパスに貧乏だけど心優しい、おじいさんがいました。
ある年というか2015年の4月の事です。
おじいさんは、路上で必死にごみくずのように毎日唄ってお金を作りました。
全財産は950ボリビアーノ(約16,401円)。それを持ってペルーのマチュピチュに向かうつもりです。
「うわさでは1万五千円くらいで行けるみたいだから、余ったお金でクイ(別名モルモット)の丸焼きぐらい買えるだろう」
おじいさんは、五つ星とはほど遠い監獄のようなホステルに泊まりました。
ホステルについてまもなく、双子に出会いワイナポトシという無駄に6.088mもある山に登るようそそのかされました。
双子の勧誘はだんだん激しくなったので、おじいさんはなけなしのお金から泣きながら900ボリ(約15,538円)を支払う事にしました。
翌日、ワイナポトシまで来ると、お地蔵さまと縄で繋げられて頂上まで歩くことになりました。
途中までは歩けたものの、突然韓国に居そうなおじさんお地蔵さまはうごかなくなりました。
お地蔵さまの頭にも肩にも、雪が積もっています。
これを見たおじいさんは、そのまま通り過ぎる事が出来ませんでした。
「ちょ、なんちゅうアングルwww足場は作りますから登ってくだせえ。」
おじいさんは自分の体力を削ってお地蔵さまに、足場を作ってやりました。
ホステルへ帰るとおじいさんは、お地蔵さまのことをお友達に話してやりました。
お友達は、ニコニコして言いました。
「まあまあ、それは良い経験をしましたねえ。マチュピチュなんて、行かなくてもいいですよ。」
ちょ…それは違うんだけどな……
おじいさんは心の中でつぶやきました。
その夜、夜中だと言うのに、ふしぎな歌が聞こえてきました。
♪じいさんの部屋はどこだ。
♪山のお礼を、届けに来たぞ。
♪じいさんの部屋はどこだ。
♪ワイナのお礼を、届けに来たぞ。
歌声はどんどん近づいて、とうとうおじいさんの部屋の前まで来ると、ズシーン!
と、扉を開けて豪快に入ってきました。
おじいさんが恐ろしさのあまり固まっていると、おじいさんが助けたお地蔵さまが入ってきました。
そして部屋の中にずけずけと入ってくると、そのまま居座ってしまいました。
「とりあえず、移動の時は歯磨いておきたいよね〜。」
「そうだ、ジゾトモ呼んでイイ〜??てか、もう呼んだし!」
助けたお地蔵さまは1人なのにどんどん増えていきます。
1人の地蔵(32歳)は片付けられません。
散らかしっ放しの上に地蔵です。
「これ美味しくないから食べてみて〜。」
「本当に〜??」
「美味しくない…」
お地蔵さまでも文句を言います。
悪そうな顔をしてると思ったら…
おじいさんに夜這いです。
地蔵です。
地蔵です。
地蔵です。
韓国からも地蔵です。
地蔵です。
地蔵です。
「も、もうやめてくれーーーーーーーーー!!!!!!ギャーーーーーーーーー!!!!!!」
おじいさんが発狂するとお地蔵さまは消えてしまいました。
「い、今のは何だったんじゃ…」
時間を確かめようとパソコンの画面を見るとFacebookにこんな写真が表示されていました。
イースターにて♪
ギャーーーーーーーーー!!!!!!
おしまい
To Be Continued →
あがり…134.5ボリ(約2,332円)
酒…70ボリ(約1,208円)
メシ…6ボリ(約103円)
雑費…2.5ボリ(約43円)
合計…78.5ボリ(約1,355円)
Day514 ラパスのお地蔵さま

2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
メディア出演や執筆のお仕事はコンタクトからご連絡ください!

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