Day48 2013.12.26 クラクフ〜ブダペスト
“早起きは三文の得”って言うけど、やっぱ早起きすると時間を有効活用出来るよね。
早起きをして朝食を済ませ、作業をこなす。
Carpoolingで知り合った人との約束は14:00だ。
前回の教訓から、待ち合わせ場所までどれだけ時間がかかるか、ドコから乗るかなど徹底して前の日に調べておいた。
「宿から約束の場所までトラムで40分かかるから13:17分のトラムに乗ればOKだ!」と宿のスタッフが言うので、それより少し早く出るコトにした。
12:20に宿を出て、ポーランドで手持ちのズウォティをハンガリーフォリントに換えておいた方がイイだろうな〜と思ったので、換金屋を探すも開いている所が無く、結局トラム停に着いてしまった。
ちょうど乗ろうとしていた24番線が止まっていたので、乗り込んだ。
詳しい場所は分からないし、市街地から離れているので、アテになるのは”40分かかる”というコトだけだ。
あとは降りる場所の名前だけ。
ソワソワしながら20分過ごす…
乗客全員が降りてしまい、トラムが動かなくなった。
慌てて、ドライバーに「ココがラストストップか??」と尋ねた。
「Yes!!」
荷物を引っ提げ、飛び降りた。
誰だ、40分かかるって自信満々に言ったヤツは!!
一応、google mapsで調べたんだけど、車で9分だったから、おかしいな〜とは思ってたんだよ。
結局、約束の1時間前の13:00に着いてしまった。
換金も出来なかった。
今日泊まるホステル、ハンガリーフォリントでしか受付ないんだよな。
どうしようかな…
約束のトラム停でギターを弾いて時間を潰す。
14:00になり連絡を取っていたダニエルがやってきた。
ちゃんと来てくれて、よかった。
奥さんも一緒だ。
これから6時間の移動。
途中2回の休憩を挟みつつ、ダニエルが頑張って運転をしてくれた。
道中、いろんな話をして、すごく居心地が良かった。
前回とは全く違うな。
ダニエルの会社に寄り、ブダペストのホステルの前まで送ってくれた。
ホントにありがとうございます!!
荷物を降ろし、約束の80ズウォティを渡そうとすると、「それは要らないよ。」と言ってくれた。
「でも、約束は約束だし…」
「ブダペストでも換金出来るから、他に必要なコトに使いなさい。」と言って受け取ってもらえなかった。
「土曜日に演奏しているの見に行くから、楽しみにしてるよ!」と言って車に乗って行ってしまった。
よし、土曜は1日頑張るぞ!
宿にチェックインして、近くの商店に買い出しに行くコトにした。
今日も朝食べたシリアル以外何も食べてなかったので、お腹ペコペコだ。
商店で140フォリント(¥70)のパンを買って、宿へ向かっていると宿の近くで2人組の女子に話しかけられた。
「私たちヘルシンキからさっき着いて、バーを探してホテルから出てきんだけど、メインの広場はドコか分かる??」
「いや、俺も今着いたばかりで分からないんだ。あ、地図持ってるからチョット待って。」
地図を探す。その間も会話は続く。
「地図、無くしたみたい…ホステルがすぐそこだから、地図持ってこようか??」
「そうだ、ブダペストで有名なスピリッツ知ってる??今日、この娘の誕生日だから、これから飲みに行くんだけど、一緒に飲みに行かない??」
「そうなんだ、おめでとう!俺の母さんも今日、誕生日なんだ!奇遇だね!でも、俺はストリートミュージシャンでお金無いんだよね。」
「気にしないで。とりあえず、飲みに行こうよ。」
ヘルシンキの人たちは皆良い人たちばっかりだったし、まぁ、少しくらい高くついても払えない額じゃないだろうと思い、付いていった。
一応、初めての土地のバーの価格はチェックしている。
メニューを見て、あ、ココは高いから止めとこ。みたいな感じで。
「ココにしてみよう!」と彼女たちは俺がスキップした店に入っていく。
おいおい、大丈夫か??俺は金持ってないぞ。
心配しつつ入店。
スピリッツを2杯ずつ(計6杯)、スパークリングワインを2杯ずつ(計6杯)、彼女たちはレッドブルを1本ずつ(計2本)、俺はグヤーシュ、彼女たちはサラダ、バーガーを頼んだ。
グヤーシュを食べながら会話していると”トイニー”が「ココっていくらくらいするんだろう??」と言いながらメニューを見て、顔を強張らせる。
どれどれ、見てみるとクソみたいな値段が書いてあった。
スパークリングワイン200ml 9,000フォリント(¥4,500)
そして、メニューの下の方に小さくこう書いてあった。
“当店では注文する前に値段を確認してください。”
おぉ、なかなかのボッタクリ具合やないかーい!!
もうこれ以上、こんな所にはいたくないので、チェックしてもらうと、見事104,500フォリント、日本円にして52,250円!!
んなもん払えるかい!!
こちとら、良くて日給5,000円、酷い時は300円だぞ!
「私たち20,000フォリントしかないの。」と言う彼女たち。
うぉぉぉ、どうする俺!!
会計に困っているとめちゃめちゃな文句を付けて言い寄ってくる店員。
うぅぅ、こりゃカード切るしかないのか…
トイニーも「刑務所には行きたくないから、カードで何とかして。」と懇願してくる。
せっかくの誕生日にヘタな思いはさせたくない…
悩んでいると更に店員が詰め寄ってくる。
「あんた、1,000フォリントでブダペストの中心街で遊ぼうなんて思ってたの??舐めてるの??これからドコに行って何すんの、バカじゃないの??」
めちゃめちゃ、捲し立てて、俺の財布を半ば強引に奪う。
1,000円札と15ユーロ、ダニエル夫妻からもらった80ズウォティを取られた。
「もう、警察呼ぶから!」
しかし、ココで冷静な俺参上。
あれ…ココに3人いるのに、店員、俺に向かってしか言ってなくね…??
他の2人も同罪なのに何で俺だけなん??おかしくね??
あ…これハメられてるってヤツだ。
チクショー!!
この後2人まとめてハメてやろうと思ったのに、すっかり俺がハメられてるッ!!
開き直りモード突入。
「あ、警察呼んで。そっから話するわ。」
もう慌てるコトもなく淡々と荷物をまとめて帰り支度を始める。
ドアの前に立ちふさがる店員。
それを避け、外に出る俺。
必死になって追いかけてくるトイニー。
「クレジットカード持ってるって言ったのはウソだったの??私、刑務所には行きたくないわ。」
「うん、ウソだよ。ホントは持ってないんだ。ゴメン。」
おいおい、誘ったのお前らやん。
逆にトイニーに聞いてみた。
「ホントにヘルシンキから来たの??じゃあ、今日の宿の場所を教えてよ。」
「今、全部払っちゃったから、ホテルなんて無いわ。」
確定…全部ウソだ。
こいつはウソをついている味がするぜ。
「私たちにどうしろって言うの??彼女、誕生日なのよ!」
「この状況が信じられんわ。」
本当に彼女の誕生日だったのかもしれない、本当に困っているのかもしれないと後ろ髪を引かれながらも警察の厄介になるのはカンベンなので、宿まで早歩きで帰った。
宿のスタッフに「この辺でボッタクリの被害はよくあるのか?」と聞いてみた。
「夏の間はよくあるよ。まさか…」
「そう、そのまさかだよ。やられちまったよ。ヘタこいたわ…持ち金全部取られちまったよ。」
「まじか…俺が言わなかったせいだ…すまない。明日、ボスに頼んで明日も泊まれるように手配するからカンベンしてくれ。」
「ありがとう、助かるよ。」
結局は、俺のミスだ。
簡単に人を信用してしまう癖。
お金を取られるのは構わない。
稼げばいいだけだ。
でも、今の俺の収入の得方は人の善意による物だ。
お金であり、ただのお金じゃない。
人の気持ちがカタチになった物だ。
特に今日はダニエル夫妻から援助してもらったお金がそこに含まれていたコトだ。
彼らの善意の気持ちをみすみすと失ってしまったコトが悔しい。
俺のバカな判断で失ってしまった。
IDやクレジットカードを絶対に出さないという判断は正しかった。
この夏には15万円以上持っていかれた人たちもザラにいたらしい。
あれだけ、飲んで食べて女の子としゃべって、¥6,000弱で済んだんだから、ちょっとイイ店に行ったと気持ちを切り替えよう。
冷静になるというコトの重要さが分かった。
慌てたり、動揺したりして焦っちゃイケナイね。
さて、明日からまた路上頑張るぞ!!
To be continued→
Day48 【祝福しろ…】ボッタクリに遭ったぞッ!!

2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
メディア出演や執筆のお仕事はコンタクトからご連絡ください!

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