Day189 2014.5.16 ローマ再び28日目
作業を終わらせて、外を見ると雨が降っていた。
来週から他の街に行こうと考えてる。
そのための資金を稼ぎたいと思ってるが、やはり気合を入れると空回りするらしい。
雨の音が虚しくキッチンに飛び込んでくる。
「チャオ!」
一夜明け、少し気分が落ち着いたのかミーシャは元気を少し取り戻したようだった。
洗面所から出てきたミーシャはシャンプーのボトルを持って、近付いてきた。
「シャンプー使った??」
「いや、使ってないよ。」
「チッ、またあの女か…」
「まさか、シャンプー使われてる??」
「シャンプーだけじゃないわよ。コンディショナーもクリームも全部…!!」
「やっぱ、そうなんだ。俺たちのシャンプーも減ってるんだよ。」
「あの女が何でも使うのよ。化粧品も!」
あの女というのは、そう…あの問題児アレシオの彼女だ。
アレシオ本人だけでなく、その彼女も問題児なのだ。。
彼女の数々の所行は最早怒りを通り越し、呆れてしまう程だ。
トイレでタバコ吸って灰散らかすわ、料理はしないし片付けもしない。
シャワーを浴びたら抜け毛はそのまま、生理用品は出しっ放し、便器の中に血の付いたトイレットペーパーはそのまんま!
こぼしたワインもそのまんま!テーブルびしょびしょでもお構い無し、電話の声はやたら大きいし、その甘ったるいというかハッキリしないダルそうな喋り方が癇に障る…!
まるで自分の家のように毎日、居座って我が物顔!
終いにゃ、こっちに対する文句をアレシオに言って、アレシオが不機嫌になってコチラに当ってくる始末…
男とか女とか関係なしに、こういう人間は嫌いだ…!
共同で生活してるスペースに住人じゃないヤツが来るんなら、少しは遠慮するとか気を遣うって気持ちは無いんだろうか…
お前達だけの家じゃないんだよ!
特にお前!!
お前がシャワー浴びるとこっちは4時間待たなきゃいけないんだよ!
※お湯を涌かして溜める仕組み
クレラップみたいな髪型しやがって!
フゥゥゥ、スッキリし…ねぇぇぇよぉぉぉぉ!!!!
直接言ってやるッ!!
チャンスが来たらここぞとばかりに言ってやるるるるるるるるるるッッッ!!
消化しきれない怒りを抱えたままバスに乗り込み、トラステヴェレへ向かう。
雨は上がったが、いつもより人が少ない。
違法物売りバグラディッシュ人
こりゃ、今日もダメかなぁ。。
レストランのテラス席もいつもより空席が目立つ。
それでも、やらないワケにはいかない。
気分を切り替えて、レストラン周りをした。
時間が遅くなるに連れて、人通りが増えて反応も良くなった。
0時を過ぎてレストランのお客さんも再び薄くなったので、路上に切り替えて続行。
ドコに隠れていたのか、人がワラワラと出てきた。
反応も良い。
たまに日本語をしゃべる現地の人がいるけど、今日は特段多かった。
ローマで日本語勉強してる人が結構居るみたい。
日本に興味持ってくれてるって嬉しいし、誇りに思う。
そんな中に1人の日本人がいた。
トラステヴェレで日本人を見るなんて珍しいので、声を掛けてみた。
イギリスに留学している雄太くん。
今日はあんまり時間が無いようだったので、また後日会おうという話になった。
イタリアに居る間に会えるとイイね!
今日も相変わらずいるダッチワイフメン。
顔にチンチンの落書きがされてたり、気合いが入っていらっしゃる。
雰囲気が微妙になってきたので、シスト橋へ移動。
今日も橋の上には色んな人がいる。
酔っぱらった人はもちろん。
マリファナを求める人、売る人。
ジャンベを叩く人。
この橋の上はいつ来ても無法地帯だなと思う。
俺もそんな無法地帯を作る1つの要素か。
酔っぱらった学生たちが騒いでいる。
まぁ、別に珍しい光景じゃないんだけど、その中の1人がヤラれてるのが目に入ってしまった。
浅黒い肌をしたモロッコ系の男がその学生の男の子に近付き、肩を組んで奇妙な動きをしている。
トン、トン、トン…
何度もよろけながら、トン、トン、トン…
カンのイイ人なら、お気づきだろう…
「Kさん!!アレですよ!アレ!サンバスリ!!」
「あ、ホントだ!ケツポケットから財布が少しずつ出てきてる!!ニッ」
無視しても良かったんだけど、身体が咄嗟に動いた。
「オイ!!オイ、盗られてるぞ!!」
コチラを振り向く学生。
良かった…気付いたか…
お節介だけど、コレで犯罪を1つ防げt…
「うっせぇ!!FUCK OFF(黙れ、クソ野郎)!!!!」
ハァァーーーン!?!?!?!?
まじで??まじで??
俺、クソ野郎??
何で??何で??
財布盗られそうになってるの助けようとしたのに!?
その数秒後、見事に財布は消えていきました。
ばーか。
まぁ、その学生も目、真っ赤にしてたから相当酔っぱらってたんだろうね。
気付いた時には後の祭り。
めっちゃ焦って、ケツポケットを何回も触って、何回も地面をグルグル回りながら見てました。
そんなグルグル回っても見つかんないよ。
だって、財布持ってかれちゃってるもん。
この学生はもう残念としか、言いようが無いけど、まじでサンバスリ流行ってます!!
ヨーロッパのあちこちで、この手口でスリを働いてる輩が多いみたい!
特に男性陣注意してください!!
身体を密着させてきたら、必ず距離を取るコト!!
身体が触れる行為は握手まで!!
人種差別とか嫌いなんだけど、ホントにモロッコ系とジプシー系はこういうコトやるヤツが多い!!
残念だけど。
そういうヤツらが近付いてきたら、距離を取るコト。
そして、特に特に注意して頂きたい人、それは”人種差別なんかしないよ。みんな同じ人間じゃん”って考えてる人!!
フレンドリーに接するのはイイけど、あいつら容赦無くつけ込んできます。
俺もその口で、盗られたり、狙われたりしました。
なんだか、心を踏みにじられたような気分…!!
それは自分の落ち度だからイイとして。。
サンバスリの特徴としてはこんな感じ!
まず握手を求めてくるが、「そっちの手じゃない」と言って反対の手を求めてくる(右手なら左手と握手、左手なら右手と握手しようとしてくる)。
そして、身体を真横に持ってきて、足の間に片足を突っ込んできて、大外刈りとか柔道みたいな感じで転ばせようとしてくる。
その際に「サンバ、サンバ」と言ったり「ジャパニーズフットボール、ストローング、ナガトモー」とか言ってくる。
※この辺りで財布やiPhoneの位置を確認してる。
(財布やiPhoneなどの位置を掴むと)転ばせようとしてトン、トン、トンと縦に数回ジャンプする。
※ココで転びそうになるコトに注意を向けて、少しずつ財布を持ち上げる。
これが意外と気付かないッ!!
財布を盗るとアッサリ何事も無かったかのように消えていく。
本当に注意して頂きたい。
盗られたお金なんて稼げばいいかもしれないけど、その後のやるせなさと彼らを含め、その人種に対する侮蔑感はとっても嫌なもの。
まずは盗られないように注意するコト。
当たり前だけど。
そんなんマヌケしか、やられねーよ!ヌケサク!!
と思うかもしれないけど、普段の生活と違う場所、環境にあるとすっかりヌケサクになっちゃうんです。
こういうコトがあるんだと頭に入れておくコトで未然に防げると思います。
それだけで結構違うから。
俺もこの前、またやられそうになったんだけど、思い出して防ぐコトが出来たので。
この話をした友人もおかげでiPhone盗られるの防げたと言っていたので、旅行される方は頭に入れておいてください!
俺も1回財布盗られたけど、財布以上に何だか大事なものを失ってしまったような気がするんだよな。
やっぱりジプシーだから…やっぱりモロッコだから…と思うようになってしまったコト…
こんな考え方はしたくないけど、事実そういう人がやるから…
こういった犯罪は何も良い物を生まないね。。
To Be Continued →
Day189 再びサンバスリがやってくる〜このクソアマがぁぁぁッッ!!〜
2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
メディア出演や執筆のお仕事はコンタクトからご連絡ください!
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