Day155 2014.4.12 ナポリ3日目
カプチーノから始まる1日。
暖かな匂いが鼻をくすぐる。
ナポリ3日目、ようやく昼間の顔を見る。
陽気な日差しが心のジャケットを脱がせる。
買い物を終えて、路地に入る。
人々の生活の音が聞こえる。
擦り減った石階段がこの街の時の流れを囁いてくれる。
路地を進むと、一層人々の生活の音が近くなった。
包丁がまな板を叩く音。
ほうきが床を撫でる音。
洗濯物が広がる音。
子供の名前を呼ぶお母さんの声。
この街は人との距離が近い。
懐かしい母の愛に似た愛情をお腹で受け止め、路上へ行く。
初めての場所。
初めての演奏。
周りの空気が張り詰める。
肺いっぱいに吸い込んだ空気を声に変えて、路上に響かせる。
それまでの路上の空気と変わったコトに気付き、人が足を止める。
この想いがどこまで届くのかは分からない。
それでも、唄う。
荒れた大地に水を注ぐように。
四角い筐体を見たまま過ぎていく人。
コードの付いたフタを取って心を開く人。
口の端を上げて、指を差す人。
大地に水が染み込み、一輪の花が咲いた。
この街の若者の多くが手にしていた物。
何の変哲も無い芋。
そこに落とされた紅と白。
新しい街から古い街へ遡る。
古い街で輝くたくさんの若いエナジー。
空気を吸い込み、声を落とす。
光が灯る。
声が空気を震わせる。
光が集まり、大きくなる。
やがて光は散らばっていった。
水がまた、空に帰っていくように。
To Be Continued →
Day155 ナポリの路上に立つ〜失敗を恐れる者に成長はない〜

2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
メディア出演や執筆のお仕事はコンタクトからご連絡ください!

この記事が気に入ったら
いいねしよう!
最新記事をお届けします。
コメントを残す