Day280 2014.8.15 ツェルマット2日目
「ヒャハーーーーー!!」
「ウゲゲゲゲゲ!!!!」
「ゲボゲボ!!!!」
うぅ……うぜぇ……
6人ドミトリーの内4人のキチガイが、4:30から騒ぎ始めやがったせいで、全然寝られなかった。
まじでバカなんじゃねぇの??
山登りに行くから早く起きるのは分かるけど、騒ぐ意味が分からん。
まだ寝てる人間が居るっていうのに、なぜにそんなに騒ぐ必要があるのかね。
欧米人だからとか、そんなの理由にならないし、どういう考え方してるのか理解『不』能…!!
ギリギリの6:30までベッドで横になってたが、うるさ過ぎて、とても寝られなかった。
荷造りをして、リビングに荷物を移動して、チェックアウト。
ガイドと待ち合わせ場所のケーブルカー乗り場に向かった。
その前に乗り場の横にあるレンタルショップで必要な用具を調達。
スキーピック、帽子、ブーツ、グローブ、ハーネス、アイゼン。
占めてレンタル料43フラン(¥4,969)也。
ちなみに着てるのは、ヒートテック上下にパーカーとウィンドブレーカー、下はユニクロの暖パン。
これでイケるのかな…??
レンタルショップの店員が手間取ってて、約束の時間に少し遅れてしまった。
今回はガイドとスイス人夫婦と自分の4人。
ケーブルカーに乗り込み、上を目指す。
ケーブルカーの値段はハーフフェアカードを使って49.5フラン
結構な勢いでグングンと山肌を舐めるように登っていく。
窓からはマッターホルンが間近に見える。
あっという間に雲の上までやって来た。
小一時間でマッターホルン・グレーシアパラダイスへ。
スキーのゲレンデもあって、とても夏とは思えなかった。
ハーネスを着け、ザイルを結んで、いざ出発。
今回登るのは、富士山越えの4000メートル峰ブライトホルン。
この足で、てっぺん踏んでやるぞ。
雪道を一列になって進んでいく。
このどこまでも広がる雪原に小さな点となっている自分たち。
改めて自然の雄大さというものをこの身体で感じた。
4人繋がってるから、自分のペースではなく、遅く感じたのが、しんどかったが、意外とあっさりイケるんじゃ…と思った所で目の前にやってきたのは、なかなかの斜度がある傾斜。
鉄の爪、アイゼンをブーツに装着して頂上を目指した。
キツい…一歩一歩山を登る度に息が上がる。
ノドも渇くし、エネルギーが出ない…
そういや、朝飯食べるの忘れたわ…
睡眠不足とメシ抜きとか、ドMの所業‼︎
というか普通に怒られるわ…山やってる人に。。
そして、苦しめるのが高所ゆえの低酸素。
いくら息を吸っても酸素が薄いから、全然吸い込めない。
恐れるのは高山病。
こればかりは個人差があって、行ってみないと分からないらしい。
そう、今回はそのために登ってるんだ…!!
自分の身体が高山に適しているかどうか試すため。
頼む、俺の身体よ!もってくれ!
ペースはゆっくりだけど、休憩無しはキツい…
出発から2時間後…もうムリだと思い始めたところで、ガイドが遂に頂上に到着したコトを告げた。
やった。
やったぞ!
4,146mブライトホルン登頂成功!!
富士山より高い山に俺は登ったんだ!
その達成感と景色に圧倒された。
頂上に着いたとは言え、やるコトもないので、すぐに下山。
さっきまで最後尾だった俺が今度は先頭に立って、山を下った。
素人の俺が滑った時に踏ん張れるよう考えてくれたんだろう。
真っ白なキャンバスに白い絵の具で描かれた道を探すように、慎重に道を探して進んだ。
太陽の光が雪に反射して、目がチカチカする。
順調に山を下りた。
さっき登っていった所を登っていく人がいる。
そこを俺は登ったんだ。。
3人と別れ、ベンチに座り込んだ。
足、膝、腰、股関節が痛い…
自分で思ってた以上に身体を使ってたんだな…
展望台に寄って、下りのケーブルカーに乗り込んだ。
立って乗っていたけど、睡魔なのか、一瞬で寝落ちするような感覚が何回もあって、倒れそうになった。
寝落ちであんなになるなんて、経験したコトない。
相当エネルギーを使い切ったんだな。
座れるケーブルカーに乗り換えると気を失ったように寝てしまった。
そこからレンタルした用具を返して、宿に戻って荷物をまとめ直し、宿を出た。
換金しようと行った郵便局が今日に限って閉まっているらしく、近くのジェラート屋の小僧さんに聞いたら中で換金してもらえた。
バスカーだと伝えると急に優しくなって、ツェルマットはバスカーに優しい街だなと思った。
ホントはやっちゃイケナイってのが残念で仕方ない。。
荷物を引きずりながら歩いてる時も、今日はやらないのか??とか昨日良かったわよと言ってくれるし、みんな笑顔でこっちを向いてくれた。
小さな街だけど、一日やっただけで、これだなんて信じられなかった。
そんなステキな街だけど、出発だ。
ツェルマットは観光地として有名なだけあって、宿の値段が高過ぎる。
目標を達成した今、ココに長居する必要はない。
差ぁ、次の街へ行こう。
電車に乗り込んだ。
次の街はイタリアのトリノ。
特に目的は無いけど、友達に頼まれて写真を撮りに行く予定。
鈍行で6時間半。
のんびり行くか。
道中4回乗り換えで52.5フラン(ツェルマット〜トリノ)。
山に登った疲れで、すぐに寝落ちてしまって写真も撮れなかった。
イタリアに入った所でSIMカードを入れ替え、フィレンツェに居た時に路上で知り合ったカッペーリさんに連絡をした。
『トリノに来た際は連絡を。』と言って頂いたので、早速連絡を…
と思ったのだが、なかなか繋がらない。
トリノの宿はドコも高いし、遂に野宿か…次の乗り換えでトリノ着いちゃうし。。
一応、安宿の情報だけをメモしておいた。
そこにカッペーリさんからメッセージがやってきた…‼︎
という所でケータイの残金終了。
もうネットも出来ない。
終わった…
せっかく、一筋の光が見えたというのに…
と思ったら、カペリさんから電話が来た!
今日はウチに来なさいと…!
神降臨‼︎
22:10にトリノの駅に着くコトを伝え、待ち合わせるコトにした。
しかし、電車が急に止まった。
次の電車までの乗り継ぎ時間は13分。
オイオイオイオイ…
既に電車が止まって5分が経過している。
ま、間に合うのか…??
乗り換えの駅に着くとまだ電車は居た。
遅れたから待っててくれたのか…‼︎
慌ててホームを降りて登る!
あと少しという所で電車が動き出した。
まじかよ…
急いで同じ電車に乗っていた駅員を捕まえるが「3番線に居ろ!」としか言わず、去っていった。
次の電車まで49分。
まじかよ…
仕方なく蚊を潰して時間を潰す。
しかし、いくら蚊を潰しても電車は来ない。
10分遅れの表示が出る。
次には20分遅れの表示に。。
待てど暮らせど電車は来ない。
「トリノに行くなら1番線だ!急げ!」と誰が言ったか知らないが、待っていた人全員で民族移動。
やってきた電車に乗り込んで、トリノへ向かった。
この電車もまたノロノロ走って、全然進まない。
マズい……カッペーリさんを一時間半も待たせてしまっている。
もう帰ってしまったか…
電車はトリノの駅にたどり着いた。
祈る気持ちで電車を飛び降りるとカッペーリさんが待っていてくれた。
「もう帰ろうと思ってた所だよ。」
まじで危なかった…
カッペーリさんの車に乗り込み、カクカクシカジカと事情を話しながらカッペーリさんのお宅へ向かった。
To Be Continued →
Day280 標高4,146mの頂上へ!!
2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
メディア出演や執筆のお仕事はコンタクトからご連絡ください!
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