Day208 2014.6.4 プリトヴィツェ
「やっけん、大丈夫だったん??なかなか帰ってこないから心配したんやで。」
「あぁ、おはようございます。大丈夫でしたよ〜。ただの日本好きのおじさんでした〜。」
「なんや、一緒に居たフランス人の子らが心配しとったで。アジア人好きのゲイが多いからって。」
「そうなんですか〜。貞操は守ったまま帰ってきましたよ♪」
「ほな、行こか。」
宿をチェックアウトして、荷物だけ預けてバスターミナルに向かった。
今日はこれからプリトヴィツェ国立公園へ行く。
アカリちゃんがオススメしていたプリトヴィツェ国立公園。
どんなトコなんだろうな〜。
滝がと湖がとにかく綺麗らしい。
☆プリトヴィツェ湖群国立公園
プリトヴィツェ湖群国立公園(プリトヴィツェこぐんこくりつこうえん)はクロアチアの国立公園の一つで、ボスニア・ヘルツェゴビナ国境に近いプリトヴィツェ湖群市(Plitvice Lakes municipality)に位置する。大小16の湖と92の滝がエメラルドグリーンの幻想的な景観を作り出しており、1979年にユネスコの世界遺産に登録された。
by wikipedia
写真を見る限り、確かに綺麗そう。
こりゃ、行くの楽しみだな。
バスターミナルへ行き、バスチケットカウンターへ。
「すいません、8:30のプリトヴィツェ行きのチケット3枚ください。」
「フル。」
「え??」
「フル。次は10:30よ。」
「10:30か〜。。どうします??」
「それしか無いんやもんなぁ。それで行くで。」
「じゃあ、それ3枚。」
いきなり出鼻くじかれた感は否めないが、選択肢はこれしかない。
「お腹空いたなぁ。」
「下にパン屋さんありますよ。時間あるし、行きましょうか。」
「せやな。」
1階にあるパン屋へ行き、食料を調達。
外のベンチで食べて時間を潰すコトに。
iPhoneのマップで地図を見るとプリトヴィッツェはザグレブから南に140km下った所にある。
バスで行けば、約2時間。
「う〜ん…これなら、そのままスプリトかドブロブニクまで行っちゃった方がイイかなぁ。。」
予定としては、この後スロベニアのリュブリャナに行こうかと思ってたんけどな。。ミュンヘンに近いし。
「やっけんもウチらとそのまま下ってったら??」
「荷物取ってこようかなぁ。。」
「せやったら、ウチら待ってるで。まだバスまで時間あるし。」
「うん…荷物取ってきます。」
宿まで小走りで荷物を取りに行き、バスターミナルまで戻った。
ちょうどバスが来る所だったみたいで、タイミング良かった。
バスに乗り込み、そこから2時間。
昨日も宿に帰るのが遅かったので、バスの中では爆睡。。。
終着がプリトヴィツェというワケではないらしく、ドコで降りるのか分からなかったので、人の流れに任せて降りた。
「ホンマにココで合ってるんかな??」
「看板にはそれっぽいコト書いてあるね。」
「あ!!!!!!!しまった!!!!!!帽子、バスの中だ!!!!!!!」
「うそ??」
無情にも走り去っていくバス。
走りかけたが、もうバスの姿は小さくなっていた。
ウソだろ…せっかく、ベオグラードで失くさずに済んだのに。。
また同じミスしちまった。
バカだ。。
一気に意気消沈。
気持ちイイぐらいに晴れ渡った空。
それが憎い。。
すっかり肩を落とし、国立公園の中に入った。
中にあったインフォメーションで帰りのバスの時間を調べると、スプリト行きのバスは15時が最終とのコトだった。
「どうする??15時やったら、全然見れやんなぁ。。」
「え、どうしよ。。」
「スプリトまでの途中のザダルって街までならもう少し遅くまでありますよ。それかザグレブ。」
「ザグレブはなぁ。。ザダルいっぺん行って、そこからバスあるかもしれんから、ザダル行ってみよか。」
そうだ、さっきのバスのチケットがあるから、電話してみよう。
「すいません。公衆電話ってありますか??」
「無いね。」少し小馬鹿にするような態度で。。
「この辺、全部ですか??」
「無いね。」
「じゃあ、ココ(インフォメーション)には??」
「無い。」
じゃあ、どうやって連絡取ってんだよ。
「ホントに??」
「内線しか無いね。」
終わった。。
捨てられるコトは無いだろうから、また後で連絡してみるか。。
セキュリティがあってないようなラゲージルームに荷物を預け、入場ゲートをくぐった。
入園料110クーナ(2,002円)。
入場ゲートをくぐり、少し歩くと、そこには壮大な景色が待ち構えていた。
言葉は要らない。
写真でこの壮大な景色をどうぞ。
いつまでも見ていられそうな景色だったけど、バスの時間が迫ってきていたので、後ろ髪を引かれながらも後にするコトにした。
ココから出てるバスはザグレブに引き返す道かザダルという街へ行く道か。
先へ進もう。
ザダル行きのバスを待ち、バスに乗り込んだ。
肌が焼け付くのが分かる程の強い日差しの中を歩いていたので、疲れ果てて寝てしまった。
起きた時には高々と昇っていた太陽は山の端にかかり、その勢力は弱まっていた。
夜の闇が広がり始めた。
バスを降りるとすぐにやってくるタクシーと宿の客引き。
「タクタクタクタクタクタクタクタクタクタクタクタクタクタクタクタクタクタクシーーーーーィィィィッッッ!!!!」
「ソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソベソォォォォォべェェェッッッ!!!!」
いつ息継ぎしてるんだってくらいにタクタクラッシュとソベソベラッシュで攻めて来る。
「ウチらスプリト行きのバス調べてくるわ。」
「分かりました。一応、宿の交渉してみますわ。」
客引きのおばちゃんと交渉するも、あんまり良い値段とは言えない。
これだったら、ネットで探した方が安いなぁ。。
しつこく勧誘してくるおばちゃんを躱しつつ2人が戻ってくるのを待った。
「スプリト行きあったで〜!」
「じゃあ、スプリトですか!」
「やっけんはどないするん??ウチらはもうチケット買ってきたで!」
「………悲しいけれど、終わりにしよう。キリがないから………」
「??……何言ってるん??」
「ボクはこの地に残ります。ここで2人とはお別れです。もうボクには残り時間が……さぁ、2人ともバスに乗って!!」
「そ、そんな…やっけん……ッ!!」
無情にも閉まるドア。
「……うっ………2人に会えて……良かったで……す……」
ドルルルルルルルルルルル……パァーーッ
「やっけん!!ウチら必ず会いに行くでな!!必ずッ!!」
堪え切れない感情が頬を伝う。
2人が乗ったバスに背を向け歩き始めた。
—-10行妄想終了—-
「それじゃあ、ボクはとりあえずココに残りますんで。」
「うん、また会いに行くわ!」
「待ってますね〜!」
ドルルルルルルルルルルル……パァーーッ
小さくなっていくバス。
さて、これからどうするかな。。
とりあえず、ココのバスターミナルは街の中心から離れてるらしい。
街の中心まで行くか…
ん……フェリーか……
フェリー乗り場も近くにあるのか。
遠く離れる海岸線
小さくなる灯り
船が切り裂く海の音が心地よい
煙が消えていく空にもうカモメは居ない
また独りぼっち
真っ暗な海が俺を甘い声で誘う
また知らない場所に飛び込み
居場所を作る
明日はどっちで昨日はどっちだ
どっちに向かって進めばいいんだ
光はもう小さくなって見えない
見えないなら目を瞑ってしまおう
潮風が撫でるように
身体を通り抜けて行く
俺が進む道が明日になるさ
To Be Continued →
Day208 プリトヴィツェ湖群国立公園〜明日はどっちだ〜
2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
メディア出演や執筆のお仕事はコンタクトからご連絡ください!
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