Day546 窃盗、事故…不幸の連続

Day546 2015.5.8 リマ15日目

桜子の朝ゴハン。

こりゃ、毎朝8:30に起きますよ。

NHKを見ながら、ゴハンを食べてコーヒーを飲む。

平和な日だなぁ。

路上へ向かうと今日も人がたくさん居た。

こりゃ、イイ感じでイケるかも!!

と思い演奏を始めるも開始早々、警察の注意が…

今日もあのスラムっぽい所かぁ。。

荷物をまとめて、移動。

このスラムっぽいトコの写真も撮りたいんだけど、iPhoneなんて出そうもんなら一瞬でカモになるのは火を見るより明か。

なかなか写真撮れないなぁ。。

場所を移動して演奏開始。

演奏をしていると小学校低学年くらいの兄妹が２人やってきた。

よくチビッコが来て遊んでいってくれるから、このコたちもそうかな〜なんて思ってたんだけど、何だか挙動不審。

兄妹２人で来て、親も近くに居そうにないし、ケースの前に座り込んでお金とオレの顔を交互にチラチラ見るから怪しい。

人を…しかもチビッコを疑うなんてイヤだな〜と思ってたんだけど、一瞬ケースから目を離した瞬間に立ち上がり足早に去ろうとした。

「こいつら!!盗ったぞ!!」

隣りに居た屋台のオバちゃんが子供を捕まえて、手を捻り挙げて１ソルを取り返してくれた。

「ちゃんと見てなきゃダメだよ！」

きっと盗るんだろうな〜と何となく思っていたから、やられた時はショック受けなかったけど…

やっぱウソ。

ショックだったかな。

まだ小学校低学年の子が盗みやるなんてね。

興味本位でやったのかもしれないけど、いいもんじゃあないね。

１ソル(約38円)くらいくれてやったって、こっちは困らないけどさ。

そうやってモノを盗っていくヤツらの心が満足すれば、別にそれでイイよ。

本当にそれで心が豊になるんならね。

でも、今回の場合は相手が子供。

まだ先の将来の長い子供。

今は１ソルで満足するかもしれないけど、コレが10ソルになり、100ソルになり、財布になり、高級品になり…

考えたらキリが無いけど、こういうのって、どんどんエスカレートしていくんだよね。

で、強盗に走り、人を殺し…って考え過ぎかもしれないけど、こういう風になっていくんだろうなというのは安易に予想が出来た。

たった１ソルかもしれないけど、悪事に手を染めるとそこから抜け出すのは大変じゃあないかな。。

そんなコトを考えながら、演奏を続けてしまった。

いかんな…歌に集中しないと。。

今日は金曜日だというのに反応が薄い。

平日と変わらない。

何だかやっていても、こう熱くなるモノが無い。。

３時間唄ったし、これで最後の曲にしようと決め、最後の１フレーズという所で車が近付いてきた。

え？？スピード落とさないの？？

ドギャギャギャギャギャ!!!!!

オイオイオイオイ…!!!!

バゴッ!!

まじかよ…

轢かれた……

こんな１車線で車もほとんど通らない所だってのに……

ギターケース、グシャグシャ。

差し入れでもらった絵もグシャグシャ。

水の入ったペットボトルはペッタンコ。

身体を車の前に出して止めに行ったものの、幸い軽くぶつかっただけで身体はほとんどダメージが無かった。

ドライバーを見ると何してんだ、この野郎!!みたいな感じのコトを言いながら、こっちを見ているので、思わず車の脇腹を思いっきり蹴飛ばしてやった。

思考より身体が先に反応してしまった。

何すんだ、この野郎!!とでも言っているのだろう、ドライバーが車から飛び出してきた。

やるか…この野郎ッ!!

意を決して立ち向かおうとしたら…

近くに居た人たちがドライバーを取り囲んで怒号罵声を浴びせかける。

え、ちょ……皆さん、ドコから出ていらっしゃったの？？

焦るオレ。

周りで少し距離を起きながらもたくさんの人が聞いてくれてたみたいで、この一部始終を見て、みんな勢いづいちゃってエラい事態。

もう、オレの怒り吹っ飛んだ。

とにかく、責められるドライバー。

車の下敷きになったギターケースを無造作に引っ張り出して投げるクソドライバー。

ありゃ、怒りメーターが再び…

「ダイジョウブデスカ？？」

その声でメーターは下がった。

アジア人のような顔つきをした男性が声を掛けてくれ、相手に落ち着いて色々話してくれた。

いささか、バツが悪くなったのかドライバーは運転席のドアを開けて、サイドポケットに入っていた小銭を取って、オレに渡してきた。

ほら、くれてやるよ。みたいな感じで。

ん……何じゃそれ。

てめぇ、ブチ曝すぞ!!このボケがァァァ!!!!テメェみてぇなヤツの金なんぞ受け取ってたまるか!!!!

んな、ハシた金受け取るかッ!!ボゲッ!!!!

出すなら札束でも用意してから出直して来いやッ!!!!

ブチ切れそうなのをガマンして、小銭を渡そうとしてきた手を払いのけた。

「要らんのか？？」

「２秒以内に消えてくれ。」

まじで２秒以上その場に居られたら、この怒りは治まらんかった。

「ダイジョウブデスカ？？ケガはシテナイ？？」

そう心配してくれるのはアンドレさん。

おじいさんが沖縄の人みたいで５年前に東京に住んでいたそうだ。

その隣りで彼女のクリスティーナが「本当にごめんなさい。」と謝ってくれた。

「いや、これはあなたの問題じゃないから大丈夫。謝らないで。」

「ココはホントウにキチガイが多い。ドウシテ、こんな所でヤッテル？？」

「カクカクシカジカで…」

「ソウデスカ…そうだ、今度食事でも行きマショウ!!」

「いいですね！行きたいです！」

そのまま話しながらスーパーに行くと、さっき轢かれたペットボトルと同じ水を買ってくれた。

「水ダイジョウブじゃないね。新しいのドウゾ！」

「ホントありがとうございます。」

連絡先を伝えて、アンドレ・クリスティーナカップルと別れた。

変なヤツやしょうもないヤツもいっぱい居るけど、その分イイ人たちも居るんだよな。

今回の件も…あったから、こうやってアンドレたちに出会えたし。

良い部分、悪い部分あるからこの地球は面白いんだろうな。

本日の差し入れ。

みんな、ありがとう！

To Be Continued →

あがり…56.2ソル(約2,140円)

ビール…9ソル(約342円)
ジュース…4ソル(約152円)
バス…2ソル(約76円)
宿代…33ソル(約1,257円)
シェア飯…7.5ソル(約285円)
合計…55.5ソル(約2,113円)