Day379 【祝福しろ】盗難の被害内容とシュールレアリスム

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Day379 2014.11.22 アウクスブルク10日目


明け方の5:00過ぎまで、地下ではアフリカンパーティーが行われてたよう。



5:00を過ぎて、ようやう音楽が鳴り止んだ。



何だか、色んなコトを考えてしまって結局眠りに就いたのは6:00を過ぎてからだった。



目を覚まして、バックパックをひっくり返して中身を全部出してみる。




やっぱり財布が無い。




他にイヤフォン、タオル…







あとヨーグルト。






ヨーグルトまで持っていくか…!




もはやギャグだよッ!!




不幸中の幸いとでも言えばイイのか…



盗られた財布はサブの財布でメインのモノとは別モノなので、被害額は100ユーロだけで済んだ。




ふぅ……




久々のトラブルだけど、もうこういうのは慣れっこさ。。




全然、動揺しないよ。。




あぁ、みんなの声が聞こえるよ。




『ま〜た、トラブルか。。』



『学習しねぇなぁ。。』



『懲りない男だな。。』



『早くおっぱいの写真アップしろよ!』






あぁ、誰か1人くらい心配してくれよぉぉぉぉぉ!!





昨晩、ホテルのボスに相談した所、「本当に申し訳ない。ポリスレポートがあれば、水曜まで無料で泊めてあげるけど…」と言われた。




正直、盗難に遭った宿に長居はしたくないけど…



まだやるコトもあるし、次の行き先の手配もしなきゃな。。



もし出来るなら、今までの宿代チャラにして欲しいな。



とりあえず、ポリスレポートをもらってから考えよう。



警察署まで行き、事情を説明してポリスレポートの制作に取りかかった。



署内は会社のオフィスのような雰囲気だけど、所々に置いてある警棒や制服などが、少し身体を緊張させた。




警察署は何度来ても気分は良く無いな。



ドイツ語しか話せない威圧的なおばさん警官と英語のしゃべれる若手が通訳してくれて、何とか無事ポリスレポート取得。



ポリスレポートを取るのに不自由ないくらい英語が話せるようになったんだなぁ…とまるで他人事のように今回の件について考えてしまった。




無くなったモノはもう戻ってこない。




これが世界の常識。



日本は本当に素晴らしい国だ。




何かハプニングやアクシデントが起きたのなら、あぁすれば良かった…こうしておけば…と後悔するのではなく、それに対してどう向き合うか。



先のコトを考えないと。。



まぁ、何度もトラブルに遭ってるのに…盗難なんか未然に防げば良いのにって人からは言われるだろうな。



まぁ、学習しない男なんで。。



宿に戻り、昨日ボスにレオと話してくれと言われたので、レオを探したのだが、既に帰ってしまった様子。。





ふむ…どうするかなぁ。。と悩んでいると他のスタッフが相談に乗ってくれた。





「ホントに今回の件は申し訳ない。。こんな悲しいコトが起きただなんて信じたく無いよ。。」

「そうだね。オレもココが好きだし、こんなコトが起きたから…でも、こういうコトが起こってもスタッフのみんなが親切にしてくれたりフレンドリーに接してくれるコトに変わりは無いから、嫌いにはならないよ。」

「そうか…ありがとう。ビール飲むか??」

「ありがとう。」

「そうだ、今夜エキシビジョンがあって、これから行くんだけど一緒に行くかい??」

「そうだねぇ…気分転換に行ってみようかな。」

「よし、気分転換に行こう!」



出かける支度をして、スタッフのゲオルグとバーで待ち合わせてエキシビジョンへ向かった。


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1階に郵便局があり、その2階から5階が今回のエキシビジョンの会場らしい。


入場料5ユーロを支払い、中へ。


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5階にあるパノラマバーへ向かった。


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お、何だか面白いトコに来たかも!


ドラムマシーンとベースの2人組が爆音で演奏している。


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結構たくさんの人が遊びに来ていて、良い感じの雰囲気。


ちなみに2〜4階には個室があって、それぞれの部屋に美術系のアーティストが展示を行っていた。


ひたすら草を食べるシュールな映像が流れてたり、蚊になった人間が『ウィンウィン』言ってたり、なかなかカオスだった。


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上手く撮れなかったけど変なおっさんが蚊の格好してひたすら暴れてるだけの映像が無限ループで流れてるんだよね。。笑


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これも上手く撮れてないけど、変なおっさんがひたすら草食ってんの。笑
シュールレアリスム以外の何物でも無い…



IMG_1422





何だか色々あって疲れてしまったので、2:00頃に退散するコトにした。



そういえば、今日もまともにメシ食ってないな…ケバブでも買って帰るか。


ちょうど目の前にあったケバブ屋でケバブを買っていると横から話しかけられた。


「もう帰るの??」


ん…??


あぁ、同じ宿の人か。


「うん、そろそろ帰ろうと思ってね。」

「そう…あの…悪いんだけどお金貸してくれない??」

「お金??」



このタイミングでお金かよ…



「う〜ん…ちなみにいくら必要なの??」

「5ユーロで良いんだけど…」

「そっか……ちょうど昨日100ユーロ盗られたトコなんだよ。。それに路上で演奏してお金作ってるから、オレそんなにお金持ってないんだよね。明日返すって約束出来る??」

「約束する。」

「信用してイイかい??」

「必ず返すわ。」



お金盗られた次の日にお金貸すなんて、気が触れてるのかも知れないけど、まぁイイや。


人を信じるコトを忘れたら、いかんよな。


でも、それで何度裏切られたコトか…




ま、学習しない男ですから。




5ユーロくらい失っても100ユーロに上乗せしても、そんな変わらん!



持ってけ、コノヤロー!!



5ユーロで人を信じて、どうなるか見させてもらうわ!



失っても5ユーロ、人生勉強させて頂きやす…!!



「わかった、信じるよ。明日返してね。」

「ありがとう!」


霧に包まれ、宿までの道は真っ白になっていた。


ほんの少し先も見えない。


街灯の明かりが弱々しく厚い霧を暗闇の中に浮かび上がらせる。



ジャケットの内側に入れたケバブが、心もとなくオレの心臓の辺りを温めてくれた。

To Be Continued →

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