Day282 2014.8.17 トリノ3日目
支度を済ませて、1階に降りると「もう一泊していけばイイじゃない。」と仰ってくれた。
揺れる…心が揺れるよぉぉぉぉ…!!!!
明日のフライトだったら、トリノからマルペンサへの直行バスがあるから、それに乗っていけば良いと色々と情報を教えてくれた。
確かにそうしたい…けど、ミラノへ行って買い付けに行かなければならないから、直行はパスなんだよなぁ…
悩む…
お二人も予定があったのだけど、延期してくれたようなので、お言葉に甘えて、今夜もう一泊させてもらうコトにした。
空港で1日近く潰すより、こっちの方が良いのはね…言わずもがな。
というか、フライトやら空港やら何を言ってるんだって??
俺、日本帰ります。
うん、帰国。
明後日。
たぶん。
ごーばっくとぅーじゃぱん。
まだチケット取ってないけど。
そうそう、カペリさんにお願いして、アレを見せてもらうコトにした。
カペリさんのお宅におジャマしたのは、コレを見させてもらうためと言っても過言では無いのだ…!
カペリさんは日本刀の研ぎ師。
刀鍛冶では無く、研ぎ師。
最初、俺も勘違いしたんだけど。
まさか、この日本から離れた地で日本刀を研ぐ人が居るだなんて…!
しかも、日本人では無くイタリア人の…!
真剣な眼差しで刀と向き合う。
ある程度、作業が進んだ所で1つ1つ丁寧に説明をしてくれた。
日本人の自分たちの方が刀に身近なハズなのに、知らないコトが多すぎる。
何だか恥ずかしいような気分を感じてしまった。
ココまで来るのには相当長い時間が必要だったみたい。
日本に行った時に刀の研師の先生の所に行ったのだけれど、いちいち教えてくれるワケでは無く、技は目で盗んで覚えろといった昔ながらのタイプでだいぶ苦戦されたそう。
カペリさんももう何十年とやっているのだけど、まだまだだそう。
どの道に置いても先を見続ければ、終わりなんて無いのかもしれないな。
日々、精進。
何事も追求していくコトが大事であり、意味のあるコトなのかも知れない。
昼過ぎまで、のんびりしていると近くにモンサンミッシェルを建てた人が造った教会があり、そこにもメダイユが置いてある可能性があるとのコトを教えてくれた。
メダイユハンターとして、コレは行かねば…!
カペリさんが車を飛ばして、連れていってくれた。
近いと聞いたけど、意外と距離があって、小旅行気分♪
カペリさん、遠くまでありがとうございます!
山を越え、谷を越え、湖を渡ってやって来たのは、サクラ・ディ・サン・ミケーレ教会。
エルサレムから(間にモンサンミッシェルも)アイルランドの教会を結んだ直線上にある教会。
ちなみに全ての教会で祀っているのが大天使ミケーレ(ミカエル)だそう。
車を降りるとひんやりとした空気が肌を撫でた。
約標高1,000mの山の上に建てられている教会の辺りは、周りの街を見下ろすコトが出来た。
教会入口の脇にあるチケット売り場に入ると土産物やメダイユが置いてあった。
種類もいくつかあったので、教会に入る前に先に選んで買ってしまった。
ほぼ小銭だけで100€。
おばちゃんも驚いてたけど、イヤな顔1つせずに受け取ってくれて…スイませェん。
6€のチケットをゲットして、入口の所へ行った。
どうやらガイド付きらしく、怪しいおっちゃんによる解説が始まった。
解説はイタリア語だし、話も長いから何だかな〜と思ってたけど、カペリさんが後から解説してくれたので、助かった。
最初は死者の大階段と呼ばれる急な階段を登る。
これは人間の生きる苦しみを表現しているらしく、確かにこの階段を登るコトの苦しさがリンクした。
その階段を登るとゾディアコ門と呼ばれる階段をくぐって、外に出るコトになるのだけれど、これが天国への門を表しているのかは分からないけど、苦しみの先には素晴らしいモノ、今回は景色が待っているのだと伝えたかったのかな。
段違いのアーチも美しい。
教会の内部を見学し、反対側へ。
雲の切れ間から差し込む光はまるで、異世界へやってきたよう。
ココがファンタジーの世界なのか天国なのか、実際は現実なのだろうけど、他の場所にやってきたように感じた。
教会とは別にベッラルダの塔があるのだけれど、これは戦争の時に空爆の標的となってしまい、壊されてしまったそう。
ココには1つの逸話があるというコトを教えてもらった。
ある時、1人の美しい少女が山賊だったか傭兵に襲われて、レイプされそうになったと。
その時に少女は身を汚すくらいなら、塔の上から飛び降りてやると決意。
飛び降りる間際、少女は祈り、塔の上から身を投じたと。
したらば、天使が舞い降りてきて彼女を救い、少女は何と無傷で助かったそうな。
それから美しい少女は女性となった。
何があったかは定かじゃあないが、女性は再びベッラルダの塔にやって来て、塔から飛び降りるコトを決意した。
今度は金のため、見栄のため。
彼女は意を決し、塔から身を投げた。
そうしたらば、彼女はそのまま岩に激突して亡くなってしまったそうな。
見栄や金のためにそういったコトをするのは良くないよと天使が言いたかったのか、彼女が祈らなかったせいなのかは神のみぞ知るってヤツかなのね。。
一通り辺りを見て回って、追加でメダイユを買って帰宅。
こんな場所あるなんて知らなかったな。
やっぱり現地に住む人の情報はスゴい!
日本語のパンフレットもあった。
晩御飯を終えた所で、お隣に住む元生徒さんのお宅にお邪魔した。
カペリさんは元々、中学校の先生をされていたそうだ。
お隣さんのお宅に入る前にカペリさんから、こんなコトを言われた。
「驚かないでくださいね。奥さんがとんでもなくブサイクなんです。」
「まーた、そんなコト言って!」
「何すか、それ!既に笑いが止まらない!」
ニヤけたまま、中に入ると…
うん、ポール・スタンレーが居た。
もう、元生徒さんの奥さんが話してる間、カペリさんの言葉が頭の中をグルグルと駆け回って、笑いをこらえるのに必死だった。
『驚かないでくださいね。奥さんがとんでもなくブサイクなんです。』『驚かないでくださいね。奥さんがとんでもなくブサイクなんです。』『驚かないでくださいね。奥さんがとんでもなくブサイクなんです。』『驚かないでくださいね。奥さんがとんでもなくブサイクなんです。』『驚かないでくださいね。奥さんがとんでもなくブサイクなんです。』『驚かないでくださいね。奥さんがとんでもなくブサイクなんです。』『驚かないでくださいね。奥さんがとんでもなくブサイクなんです。』
カペリさん、酷いよ!笑
何とか苦行を乗り越え、帰宅…!!
「ははは、本当にブサイクだったでしょう??何であんなのと結婚したのかね〜。奥さんの方は良かったねぇ。もらってくれる人が居て!ははは、子供の将来が心配だねぇ。」
「いつも、そんなコト言って!」
「辛口過ぎですよ!!」
あ〜明日には日本へ向かうのか…
何だか憂鬱だなぁ。。
日本帰るのに心が重いなぁ。。
チケットを取る最後のクリックを押す指も重いよ。。
意を決して、明日のフライトに確定。
明日の朝は7:00にカペリさん宅を出発するコトにしたので、早めに部屋に入って支度をした。
To Be Continued →
Day282 モンサンミッシェルとイスラエルを結ぶ場所
2013年11月から3万円とギターを持って世界一周の旅へ!!路上演奏とアイデアで稼ぎながらサバイバル!!知識と技術で生きていく!!をモットーに活動中!!
メディア出演や執筆のお仕事はコンタクトからご連絡ください!
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